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  • 山田はるみ

【22年11月区政レポート】“子とも達の未来”について


私が荒川区議という職に就く1年ほど前のことです。子供が通う小学校で、PTA主催の勉強会がありました。その時に講師をされたのが東海大学の知念准教授です。

そして、表題は・・・「子ども達の身体が危ない!」というもの。

私はこの表題に何か心動かされるものがあり参加させてもらいました。

その内容を一言で表現するならば・・・


「子ども達の体力・運動機能の低下が深刻な問題であり、このままでは将来、要介護になる可能性が高まり、非認知能力(学力ではなく忍耐力や自制心、コミュニケーション能力など)を身に付けることが困難になる事が研究で明らかにされている!」というものでした。


私は昭和41年生まれです。私が子どもの頃は、家の目の前の道路が、言わば公園そのもの。


チョークで絵を描いたり、ゴム弾をしたり、ボール遊びだって日常的にしていたのです。

また、家電も今ほど進化しておらず・・・家の中での”お手伝い“を様々とさせられました。

例を挙げれば、「電話」一つとっても、昔はダイヤル式で留守電機能もない「黒電話」です。


それが今では、スマホ(PC)を一人一台は持つ時代です。

また、掃除機がスイッチ一つで勝手に部屋を掃除してくれます。この進化は止まらないでしょう。


昔は、様々な日常が不便だったからこそ、「幼少期に身に付けるべき36の基本動作」が特に意識せずとも身についていたのです。

しかし、現在においては大人が意識してあげないと子供たちの運動機能は低下していく一方なのです。


ご家庭によっては、水泳・サッカーや野球などスポーツクラブへ通っているお子さんも多いと思います。でも、同じスポーツだけをやっていては偏った機能しか発達しません。

では、何が良いのか?・・・それは、「外遊び」なのです。


出来れば大人があまり関与せず、お友達とクタクタになるまで外遊びをして、転んで擦りむいて泥だらけになり、時にはケンカをしたり、仲直りをしたり・・・

「鬼ごっこ」って子どもは大好きですよね! 広いスペースがあると走り出すのは子どもの本能です。 でも現実は、子どもを毎日公園へ連れて行き、思いっきり遊ばせてあげる事は不可能です。


そこで、東海大の知念先生がずっと活動されてきた「幼稚園での運動遊び」と「幼児期の体力測定」を荒川区でも実施したいと私は考えました。

なので、区議になって直ぐに知念先生とお会いしました。(私が押し掛けた感はありますが・・・)

お会いして知ったのですが、実は知念先生は荒川区でも数園の幼稚園で14年ほど前から活動をされていたのです。だったら、これを全園で取り組み、平準化して欲しいと教育委員会へずっと訴えてきました。 


そして、やっとそれが実現します


また、保育園においても取り組みが出来ないか?具体策を考えていきたいと思っています。

(保育士の方々の負担増ではなく、今の日常から発想転換したものをと考えています)

3~5歳児の体力測定値は、既成概念をなかなか外せない大人たちへの可視化です。

そして、小学校へ上がった際にも体力測定がありますが、幼児期に意識することでどれだけの変化が起こるのか?先生方や保護者の皆さんにも理解を深めてもらえると思っています。


世界中で様々な研究がなされ、学力向上やADHDにも運動機能向上が深く関わっていることが解っています。

また、荒川区においては、中学生の不登校生徒数が増えている現状も課題です。

(平成29年度は、その割合が東京都の割合を上回っています)

不登校には様々な背景があり、その解決に正解はありません。育児にも正解がないのと同じ。


日本の教育はずっと、「正解至上主義で“皆んな一緒”」、だから「正解を当てる力」、つまり情報処理力を教育してきました。しかし、1998年頃から「それぞれ一人一人が導き出した答えを否定しない」“修正主義”、つまり情報編集力(つなげる力)を養う教育へシフトし始めています。

実はこの編集力、10歳までにいかに外遊びを沢山したか?で決まると言っても過言ではない!・・・そうです。

(↑これ、日本で初めて民間の校長先生になられた藤原先生の講演で共鳴した一文です)

また昔は、「賢い頭と丈夫な身体」が必要と言われていたのが、今は、「賢い身体と丈夫な頭」が必要なのです。(←こちらは、作家・五味太郎先生の書籍に共鳴した一文です)

他にも共鳴を受けた先生や書籍、研究者の方は沢山いるのですが、どれにも共通していて現代の子ども達に足りていない「運動機能」を、昭和の時代には戻れない令和においてどう対策していくのか? 子ども達の未来がかかっています。(語り出すと止まらないのでこの辺で・・・)


子育てと仕事を両立して奮闘している保護者の方々が、安心して子どもを預けられる場所として、この運動機能向上へ向けた取り組みはとても重要で、個人的には「幼児期の運動機能」が向上すれば、不登校生徒も減少するのではないか?と思っています。


今回のレポートは「子ども達」に絞ってありますが、高齢者問題・環境問題などについても一般質問や決算特別委員会などで要望させて頂きました。

例えば、働く保護者支援で幼児を保育する「保育園」ならば、働き世代支援で高齢者の「保護園」を作るべきと要望しています。要介護まではいかずとも高齢者一人で家に残して仕事には出にくいと困っている働き世代はこれから更に増えると思っているからです。

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